荒戸山あらとやまは、哲多町てったちょう田淵たぶちの西方約1kmにあり、鍋を伏せたような形をしていることから昔から「鍋山なべやま」として親しまれています。 新世代新第3紀鮮新世の終わりごろ、新見市西部から広島県東部にかけて火山活動が始まりました。この火山活動は陸上の火山活動であり、中新世備北層群を貫いて火口から熔岩が流出し、玄武岩の熔岩台地が形成されました。その後の浸食により玄武岩台地は削られ、かつてのマグマの通路であった火道の部分が浸食されずに釣鐘状の小高い残丘(標高761.9m)として残されたものが荒戸山となっています。