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遍照寺の枝垂れいちょうへんじょうじのしだれいちょう

 この枝垂れいちょうは、もともとは高野山真言宗遍照寺の境内に高くそびえていた名木です。現在では、市街地に林立する高層建物に隠れるように、いちょう公園の中に立っています。幹の周囲は3.8m、根元の周囲は5.4m、高さは約25m、推定樹齢は約400年です。
 遍照寺へんじょうじは、かつて笠岡の町の中心にあって、周囲に吉祥院きっしょういん南昌院なんしょういん西明院さいみょういん観照院かんしょういん等を配する京都大覚寺派の中本寺ちゅうほんじでありました。その遍照寺の多宝塔は、江戸時代の慶長11(1606)年5月に落慶されましたが、イチョウは多宝塔建立記念の植樹として、その頃に植えられたといわれています。
 遍照寺は笠岡市の駅前土地区画整理事業により、昭和52年、西の浜の埋立地へと転出しましたが、巨大なイチョウの木は多宝塔とともにそのまま寺跡に残され、保存されています。

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