この三重塔は、総高21.5m、方三間、本瓦葺で、隅木の先に銅製の風鐸を吊り、屋上には青銅製の相輪を立てています。
軒は、初重・二重を二軒繁垂木、三重を二軒扇垂木としており、軒の美しさには目をひかれます。組物は和様二手先で、各重には高欄が巡らされています。柱には欅材の円柱が用いられ、心柱は二重でとめられており、初重内部には四天柱が立ち、内陣、外陣に分けられ、床は拭板敷、天井は格天井となっています。
江戸時代末期の再建とされていますが、彩色のない白木造の塔は清楚で美しく、古い様式を継承した優れた三重塔です。