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神田祭りじんでんまつり

 「神田祭り」は、新見市大佐田治部勘定にまつられている由井八幡神社の秋の大祭で、500年以上前に始まったとされ、別名「大食い祭り」、「強飯しいめし祭り」、「椀祭り」とも呼ばれ、一日中食べ続ける祭りです。
 祭り当日は、地区内全戸が神事の主催者宅である当屋に集まり、男性は、八幡宮に参詣し「当受け」「当渡し」の神事を行い、女性は、食事の準備を行います。当屋に帰った男性は、神主とともに酒席に着き、酒盛りをして本膳に移ります。
 本膳では、女性たちが飯を勧め、椀を出すと大盛り飯を食べることになります。朝から回数多く食べている上に、酒を飲んでいるため、その大盛り飯を食べられないので椀をふところに入れて隠す人も出てきます。すると、給仕に出た女性は、椀を取ろうとし、男性は椀を取られまいとして奪い合いが始まります。
 最後には、座の中央に引っ張り出され、女性は大勢でその椀を取り上げ盛り飯を膳につけます。これを椀取りといい、昔は椀取りになると無礼講となり、大騒ぎを演じていました。こうして種々無礼講が続き夜遅くになって夜食が出てきます。酒膳を数えると食事の回数は実に7回になり、祭事は終了となります。

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