この墳丘墓は、経ヶ丸山の丘陵東端、標高約180mの東へ下る尾根上にある弥生時代末期から古墳時代初期にかけて造られた方墳です。墳丘内には葺石が方形に葺かれていました。また、墳丘のほぼ中央に墓壙が掘られ、内に竪穴石槨をもっています。
石槨は、長さ約2.6m、幅約0.7m、深さ約0.6mで、粗雑な割石を積み、偏平な6枚の天井石で覆われています。床面はゆるいU字形に円礫、角礫を配した独特な構造をしていて、おそらく小型の割竹形木棺に類したものが据えられていたと思われます。
床には、熟年男性人骨が1体、墳丘周辺より特殊器台・特殊壷の破片が出土しています。弥生時代から古墳時代にかけての移行期の墳墓として貴重な遺跡です。