「節分」とは、もともと季節の分かれ目を意味していました。したがって、立春、立夏、立秋、立冬の前日を言い、年に4回あります。しかしながら、江戸時代以降は、1年のはじまりと考えられていた立春(2月4日ごろ)の前日である春の節分が尊ばれるようになり、現在では、1年に1回、春の節分として行うことが定着しています。
節分に行われる行事として豆まきがあります。豆まきは、もっとも古くは宮中行事であり、季節の変わり目に邪気を払い、豆まめと魔滅をかけあわせ、無病息災を願い行われていました。それが民間に広まり「豆まき」が定着しました。豆のまき方は、一家の主人や「年男」(その年の干支生まれの人)がもともとはまいていましたが、最近は、家族全員がまくことも多いようです。家族は、自分の数え年の数だけ豆を食べると病気にならず、健康でいられるといわれています。
また、地域によっては魔除けの目的で柊と鰯を戸口などにさすところもあります。鬼が嫌いな柊の刺を戸口にさすことで鬼が入れなくなり、また塩鰯を焼き、その臭気で鬼が近寄らないといわれています。