丸本家住宅及び丸本酒造は、遙照山山系の竹林寺山の南麓に位置しています。周辺には、棚田の広がる農村の美しい情景があります。この麓から湧き出る清水を利用した酒造業が盛んな場所です。丸本家は、幕末の慶応年間創業と伝わる老舗の酒造元で、建物は、明治期から昭和初期の建築で、現役の酒蔵です。
登録された文化財は、住宅では座敷屋、塀であり、酒醸造場では、店舗、脇門・塀及び石段、釜場 、西蔵、取合廊下、東蔵、東囲蔵、南蔵、井戸及び石垣です。酒蔵の外観は、白と黒のコントラスト が美しく、蔵の一部は、洋風小屋組み(トラス構造)となっています。
丸本酒造は、主屋と酒蔵が一体となって、酒醸造家の住宅の風情を構成している貴重な産業の文化財です。