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浅口市

阿藤伯海旧居
あとうはくみきゅうきょ

関連情報

指定等種別
市指定文化財
場所
浅口市鴨方町六条院東
時代
江戸・明治時代
指定年月日
平成23年10月25日
所有
浅口市
見学

阿藤伯海旧居あとうはくみきゅうきょ

 この旧居は、昭和の偉大な漢詩人阿藤伯海(1894~1965年)の生家です。阿藤伯海は、矢掛中学校・第一高等学校を経て東京帝国大学文学部哲学科に入学、詩人の上田敏うえだびんに私淑し高踏かつ唯美的な抒情詩をつくり、大正13(1923)年東大を卒業後京都帝国大学教授の狩野君山かのうくんざんに師事し、漢詩の道に発揚されていきました。
 昭和16(1941)年には、母校の第一高等学校の教授になり漢文を担当しました。当時、藤門の書生といわれた8人の中には大学総長、芥川賞作家や日銀総裁等の面々がいました。
 昭和19(1944)年、郷里鴨方に帰り、一時期岡山県教育委員に任ぜられた他は一切職に就かず、超俗孤高の生涯を詩に託しました。
 吉備真備顕彰碑のために作った絶筆の大作「右相吉備公館址作うしょうきびこうかんしさく」を初めとする『大簡詩草たいかんしそう』480首の詩業は、現代日本の代表的漢詩人と評されるにふさわしいものです。
 この旧居には、幕末から明治期に建築された母屋を中心に、離れ、蔵、門などがあり、周辺には伯海が愛した野山等の自然が残っています。往時の庄屋造の建物と、偉大な漢詩人阿藤伯海の故居としての歴史空間を保護し、後世に伝えることには大きな意義があります。

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