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龍宮門(旧正伝寺山門)りゅうぐうもん(きゅうしょうでんじさんもん)

 正伝寺は、元亀2(1571)年に建立された浄土真宗本願寺派光清寺の末寺で、明治30(1897)年に廃寺となり、旧境内には石垣やこの門が残っているにすぎません。明治期から昭和期にかけてこの跡地に学校が建ち、この門は校門として使用され、龍宮門の愛称で親しまれています。
 山門は、いわゆる龍宮門形式です。重層で、桁や垂木は丹塗りが施されており、上層部は桁行2間、梁行1間です。屋根は入母屋造りで本瓦葺、棟の両端にとりぶすまをもったぐちを乗せ、にはぎょが付きます。下層の内部は木造で、これに木の骨組みを設け、漆喰を上から塗って外壁を造っています。外壁の基部は、斜格子状のなまこ壁です。
 この門は、その後幾多の修補が加えられていますが、池田家文庫「備中鴨方領入会絵図」にも記載されており、当地域を代表する江戸時代の貴重な建物です。

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