このお堂は、天正年間(1570年代)、
単層入母屋造りのお堂で梁行5.4m、桁行5.4m。ケヤキ、ツガ、クサマキを使用している。扉や梁などには、花や人物像の彩色された精巧な彫刻が施され、また、床が鴬張りになっている。天井は小組格子天井、本尊の上には折上小組格子天井、中央には本尊の釈迦如来坐像を安置するための唐様の須弥壇が置かれ、唐獅子の彫刻が施されている。棟札には、「大工 大阪 田中仁左衛門元吉、木下仁左衛門吉次、柳十衛門忠次」と書かれている。
善福寺は、足利尊氏が南北朝の争乱の際に立ち寄ったと伝えられるところで、足利義満が応永3年(1396)に祈願所として建立した寺である。現在も足利義満の宝篋印塔である鹿苑院殿石塔婆が境内にある。