「
まず、神前にかす酒(酒かすを湯に溶かしたもの)、鬼のはらわた(クサギの若葉の佃煮・大豆の粉と小麦粉を薄く伸ばし菱形に切り焼いたもの・大根の酢の物)などをお供えし、早朝から祈りの行事が執り行われます。その後、温羅をかたどった鬼の顔を描いた的を矢で射る弓取りの行事に移り、神主が射初めをし、参拝した氏子が次々に的を射て、穢(けがれ)を祓い、家内安全を祈願します。最後に、一戸一膳ずつのかす酒・鬼のはらわたがふるまわれ神事は終了します。
『矢掛町史』によると、この神事の由来は、旧暦の元旦に行うことから新春の魔よけの行事が吉備津彦伝承や遙照山の冷泉発見の由来と結びついたものと考えられています。